薩摩藩島津家の御用窯として重用され、約420年の長い歴史と伝統ある薩摩焼の名窯・沈壽官窯の現当主、十五代沈壽官氏の展覧会が横浜髙島屋で開催中です。
-薩摩焼 十五代 沈壽官 展-
会期:2020年11月18日(水)-24日(火)/午前10時-午後8時 ※最終日は午後4時閉場
場所:髙島屋横浜店 7階 美術画廊
会場には、”超絶技巧”の透彫が施された白薩摩の香炉の大作から、黒薩摩のお茶碗、今年の干支であるネズミをあしらった香炉、またかわいらしい達磨の香合までが一堂に会していました。
十五代も会場にいらっしゃり、鹿児島県のお話しや作陶にあたってのお心構えなどをお伺いすることができました。
以前お伺いした際にも「命を表現する」というテーマをお持ちだとお話しされていましたが、「カブトムシ」の捻物を制作されたところ、お客様が本物と見間違ってしまうことがあったそうです。それほど精緻な造形で、かつ生き生きとしたエネルギーを感じられる作品は十五代ならではのものだと感じます。
展覧会は午後のほうが比較的ゆっくりとご覧いただけるそうです。ぜひ足をお運びください。
★余談ですが…日経アートでも、梅の木をモチーフにした「薩摩置物(花の兄)」を販売しています。ごつごつした幹の質感や、梅の花弁が今花開いたかのような表現はまさに梅の木の生命力までもを感じるようです。紅白の梅が咲く吉祥の置物です。
★「薩摩置物(花の兄)」(右側の写真は部分拡大図です)