日経アート・3月恒例の「桜セレクション」では
毎年選りすぐりの桜作品をご案内しており、ご好評をいただいております。
そこで(?)今回は、「梅セレクション」をご案内します!
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まず一押し、十五代沈壽官先生の「薩摩置物 花の兄」。
年が明けて最初に咲くことから、梅を「花の兄」と呼ぶそうです。
薩摩置物(花の兄)【1点限り※売約済み】
価格:275,000円(消費税10%込)
こちらは植木鉢から梅の幹・花までが一体となっています。
白薩摩を生かした錦手が華やかな鉢と、 捻り物による特徴的な梅の堅い樹幹、
控えめに春を知らせる紅白梅。 異なる質感、存在感が薩摩焼だけで表現されています。
見るにつけホッとするような、優しく春を告げる作品です。
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お次は純銀玉盃「うめいちりん」。
白梅と紅梅のセットで、しっかりとした大きさのサイズです。
価格:105,600円(消費税10%込)
写真でお伝えすることがとても難しいのですが、
白梅は盃の中を覗き込むと、屈折によって梅のかたちが内側に映り込む、
純銀の輝きを生かした、とても不思議な盃です。
紅梅は、伝統工芸士の方による本漆塗りです。
こっくりとした色がかわいらしくもあり、上品でもあります。
お祝いの席などにいかがでしょうか?
長寿のお祝いや結納もご自宅で…となると、
こんな特別な盃なら記念品にもなって素敵ですね!
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絵も掛け替えると、お部屋の雰囲気が変わります。
加山又造先生が描いた紅梅は、日本画の趣とデザイン的なポップさが同居し、
また背景の色もあって、他にはない「明るい梅」の姿を感じさせてくれます。
価格:261,800円(消費税10%込)
※額装などに2週間ほどお時間をいただきます。
桜に比べて渋いイメージがある梅ですが、
この作品を見ると、落ち着きの中に光る《粋》の精神を感じます。
枝の根本は見えませんが、ひし形の構図の中央に ほぼ水平に伸びた枝が安定を感じさせ、
それらを縁取るような紅梅がリズミカルに並んでいます。
また濃淡をつけつつも強すぎない調子で描かれた枝に対し、
梅はよく見ると色々な方向を向いており、平面と立体のバランス感覚が
奥ゆかしい塩梅で、 要素が多い作品ではないのですが、いつまでも見ていられる作品です。
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最後に、速水御舟先生の「瓶梅図」。
絵としての気品や華やかさはご覧いただいた通りと思いますが、
この枝が、本当に良いです。これもずっと見ていられます。
価格:203,500円(消費税10%込)
このスッとした描線の美しさ、ぜひ間近でお楽しみいただきたいです。
うねりながらも堅く円熟した古枝も、青々としなやかな若枝も、
清潔感に満ちた、潔く、淀みのない、美しい線です。
かわいらしい乙女のような紅白の梅を綻ばせるその枝は、
なんと花瓶の高さの5倍近くまで凛凛と伸びています。
収まるべきところへ収まりつつも、その器をゆうに超える躍進を見せつけるようで、
この時勢において、何だか励まされるような思いすらします。
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以上、個人的におすすめの「梅セレクション」をお送りしました。
気になる作品がございましたら、お気軽にお問合せください。